弊社の技術の基礎となる抵抗加熱とは、いったいどの様なものなのかを簡単にご説明致します。
皆さんが電気製品を利用している時に、電源コードの多くが周囲の温度より温かくなることがあることにお気づきでしょうか。仮に保護回路の無い機器に定格以上の電流を流したら、電線が熱くなって発火等の危険があります。
これはジュール熱と呼ばれるもので、電線に抵抗があるために発生します。本来このような電線の発熱作用は一般の家電などではあってはなりませんが、この発熱作用を上手く応用して優れた働きをさせる製品も中には存在しています。例えば毎朝使うドライヤーなどがそうです。
電気抵抗で熱を発生させることを私たちは、「抵抗加熱」と呼んでいます。「抵抗加熱」は、電気を利用した最も単純な仕組みで「物体の温度を上昇させること」が最大の役割です。
この技術は、一般家庭用機器から産業用機器まで幅広い分野で注目され、今日の鉱物資源の無駄使いや環境問題などの見地からも、見捨てることの出来ない技術の一つと言っても過言ではありません。
抵抗加熱は、原理的に極めてシンプルな装置で使いやすく、しかもクリーンで加熱効率が高いために、他の加熱方式とは異なる多くの特徴があります。
クリーンな熱源
極端にゴミ、チリを嫌う半導体、電子部品の熱処理には欠かせない装置です。歩留まりが大幅に向上し、ガス、油などの燃料を燃焼させる燃焼加熱方式とは異なり、燃焼時に発生する騒音、排ガス、油汚れがないので、清浄な環境が維持でき、3K対策には欠かせません。
高い熱効率
燃焼加熱のように燃焼による排ガスがなく、炉が燃焼炉に比べコンパクトにできるため、外部への熱損失が少なく、急速加熱が可能です。
特別の電源装置が不要
商用周波数(50/60Hz)の交流電源が、そのまま装置の入力として利用できます。
自動化、夜間電力の使用でランニングコストの大幅な低減
制御機構に電子方式を使用しているので、無人自動化が容易なことから生産を夜間電力帯にシフトすることができ、コストは大幅に低減します。
高い安全性
制御が容易で保護安全回路などにより安全性を確保し易いうえ、ガスの発生がないので燃焼、爆発などの危険性がなく安全に使用することが出来ます。
炉の起動、停止時間が短い
炉の起動・停止操作はスイッチ一つで行えるため非常に簡単です。しかも炉の昇温、降温が早いため、作業時間の短縮または、生産性の向上が図れます。
エネルギー管理が容易
加熱に要するエネルギーを直接電力量として計測することができるので、電力計、電圧計、電流計などにより測定管理が容易です。
弊社の製品は、大きく5つ(H・C・E・T・Z)に分類して扱います。
1.H 熱を発生させる器具「液体・気体加熱ヒーター」
2.C 発生した熱を保持する機器「制御機器」「各種センサ類」
3.E 使用目的に合わせ上記1・2を組込んだ「乾燥設備装置」
4.T 主に測定や計測を主とした製品
5.Z 弊社製品をより効果的に機能させる「各種関連商品」など